【地獄】“新興国ETF信者”が大暴落で全滅ww→原因はこの3兄弟だった
「人口ボーナスで右肩上がり」——そんな期待を一瞬でへし折るのが、新興国ETFのリスク3兄弟。この3つは単独でも痛いのに、同時発動で致命傷になります。本稿は“やられないための設計図”を実務寄りにまとめました。
まず結論(3行)
- 為替ショックが一撃で株価上昇を相殺(円/ドルの往復も地味に効く)
- 政策・ガバナンスの一声で指数ごと評価割れ(規制・税制・国営色)
- 流動性&指数の歪みで「上がるときだけ置いていかれ、下がるときはフル被弾」
リスク3兄弟の正体と“刺さる瞬間”
① 為替(ドル高サイクル)が全部持っていく
米金利上昇→海外資金が米国へ回帰→新興国通貨売り→現地株安+円建て評価も下落の二重苦。
例:現地株+15%でも通貨-20%なら、円建ては-5%。
円建てリターン ≒ 現地株式リターン + 通貨リターン
株が勝っても通貨に負けると総合で沈む。
② 政策・ガバナンス(ルール変更の一撃)
資本規制、特定セクターへの規制強化、突然の増税、国営企業の優先など、ルールが変わるとバリュエーションは一段切り下がる。決算より“お達し”が強い世界では、ファンダだけ見ても守れない。
③ 流動性&指数の歪み(「指数=分散」の誤解)
人気大型国や国営・コモディティ企業に偏重しやすいのが新興国指数。出来高が薄い市場では売りが売りを呼び、下げの速度>上げの速度になりがち。結果、上振れは限定・下振れは深くなる。
“信者がやられる”典型パターン
- ✅ 「人口が増える=株が上がる」と短絡し、通貨・政策をノーカウント
- ✅ バリュエーションの“見かけの割安”に惚れて、構造リスクを無視
- ✅ 「分散だから安心」と指数の中身(国・セクター集中)を見ない
- ✅ 円→ドル→現地通貨と二重三重の為替コストで目減り
- ✅ リバウンド待ちで損切り不能、機会損失を拡大
小さく勝つ設計:実務ロードマップ
STEP1|“通貨別に”目的を分ける
- 為替は為替で管理(ドルMMFや為替ヘッジの可否を先に決める)
- 株式リスクと通貨リスクを同時に抱えない:ノーヘッジは上限比率を設定
STEP2|指数の中身を点検
- 国別・セクター別の上位10銘柄と、その国営/民営比率
- 中国/金融/資源の偏重度を数値で把握
- 「除外型」「上限キャップ型」「クオリティフィルター型」の検討
STEP3|入退場ルールを先に文章化
- 価格(○%下落/上昇)、時間(○か月)、イベント(選挙・利上げ停止)で機械的に判定
- 買いは段階分割、売りも段階利確/損切りで感情を外す
STEP4|代替の組み合わせ
- 新興国コアはクオリティ因子/配当寄り、サテライトでテーマ国
- 先進国(米除く)やフロンティアとの相関分散
ざっくり感覚:為替と指数歪みのWパンチ
前提:現地株+10%、通貨-15%、指数歪みで上位セクターが-5%分効く場合。
円建て ≒ +10% − 15% − 5% = -10%
「現地は上がったのに、なぜか自分の評価額は減る」——これが3兄弟の合体技。
銘柄(ETF)選びの基準メモ
- ✔ 目論見書で国別・セクター配分の上限や除外ルールを確認
- ✔ 経費率(乖離の源)とトラッキングエラーの実績
- ✔ 出来高/スプレッド(売買コスト)
- ✔ 配当課税・源泉地と二重課税の取り扱い
- ✔ 可能ならヘッジ有無の選択肢を用意
チェックリスト(保存版)
- □ 為替想定:ドル高局面の下振れ幅を先に置いたか?
- □ 政策イベント:選挙・規制強化・増税の日付を把握したか?
- □ 指数中身:上位10銘柄の国営/資源/金融偏重を見たか?
- □ ルール:価格・時間・イベントの撤退条件を書面化したか?
- □ 配分:新興国はコア20%以内+サテライト5~10%など上限を決めたか?
まとめ
新興国ETF=“成長”ではなく“条件付きの成長”。
為替・政策・流動性の3兄弟を先に飼い慣らす人だけが、上振れを残せる。指数名より中身、期待よりルール。これで全滅コースは避けられます。
※本記事は一般的な情報であり、投資助言ではありません。最終判断は自己責任で。

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