【実例で解説】新NISAで集中投資に失敗|分散投資とのリスク差を検証
公開日:2025年07月07日
新NISAが始まり、多くの投資家が「S&P500」や「全世界株」へ集中投資を始めました。しかし、その選択が命取りになるケースも少なくありません。
今回は、実際に集中投資で失敗した体験をもとに、分散投資とのリスク差をデータと実例で徹底検証します。
■ はじめに:なぜ人は集中投資を選ぶのか?
「S&P500に積立しておけばいい」——SNSでもよく見るこのフレーズ。
たしかに過去20年のリターンだけ見れば、米国株一択に見えるのも無理はありません。しかし、将来もそれが通用するとは限りません。
集中投資を選ぶ理由:
- 情報量が少なくて済む
- 運用がシンプル
- 短期で利益を出せる期待
しかし、その裏に潜むリスクとは…?
■ 【体験談】S&P500一本で新NISAを埋めた結果…
私は2024年、新NISA枠360万円をほぼすべて「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」に投入しました。
その直後、米国市場は予想外の利上げや中東情勢の悪化で株価が急落。気づけば数ヶ月で資産は約18%のマイナス。
対して、友人のポートフォリオは以下の通り:
- eMAXIS Slim全世界株式:50%
- 国内債券ETF:30%
- 金ETF(GLD):20%
この分散型ポートフォリオは、-4%の損失に抑えられていました。
■ 分散投資の威力:データで見る“損失の差”
投資スタイル | 期間中損益 | 最大下落率 | 回復期間 |
---|---|---|---|
集中投資(S&P500) | -18% | -25% | 未回復 |
分散投資(株×債券×金) | -4% | -8% | 約3ヶ月 |
一目瞭然で「損失の大きさ」と「リカバリー速度」が違います。
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■ 集中投資が“悪”ではないが、出口戦略が重要
集中投資にもメリットはあります。しかし、暴落や為替リスクに備えた“出口戦略”がないと、致命傷になります。
そのためには:
- 年齢や目的に応じた資産配分の見直し
- 分配金や取り崩し計画を立てる
- 守りの資産(債券・金・現金)も一定割合保有
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■ よくある質問(Q&A)
Q. 集中投資がダメなら何に分散すればいい?
→ 株式の地域分散(米国・全世界・新興国)、資産クラス分散(株×債券×金)、為替ヘッジの有無など。
Q. リスクが怖くて投資ができない
→ 少額・低コスト・分散型のファンドからスタートがおすすめ。NISAは非課税なので効率的。
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■ まとめ:新NISAを成功させるための3か条
- 集中投資は“リターン最大化”ではなく、“リスク集中”でもある
- 分散投資こそが長期投資の土台
- 商品選び・口座選び・出口戦略まで設計しておく
今回の実例が、これから投資を始めるあなたの参考になれば幸いです。
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■ 年代別|分散投資の黄金比はこう組む
投資は年齢によって適切なリスク許容度が異なります。以下は一般的な年代別の分散比率モデルです。
年代 | 株式 | 債券 | 金・その他 |
---|---|---|---|
20代 | 80% | 15% | 5% |
30代 | 70% | 20% | 10% |
40代 | 60% | 30% | 10% |
50代 | 50% | 35% | 15% |
60代~ | 30% | 50% | 20% |
年齢が上がるにつれて守りの比率を高めるのが基本です。
■ “心理的な罠”が集中投資を引き寄せる理由
なぜ多くの人が集中投資を選んでしまうのか?
それには次のような心理バイアスが影響しています:
- 確証バイアス:「S&P500が最強」と信じ、それに都合の良い情報だけを集めてしまう
- フォモ(FOMO):他人が儲けていると、自分も乗り遅れまいと焦る
- 損失回避バイアス:一度下がると売れずに塩漬けにしてしまう
こうした心理的な落とし穴を回避するには、定期的なポートフォリオの振り返りと、客観的な判断が不可欠です。
■ 分散しても失敗するケースとは?
「分散しておけば安心」というわけでもありません。
以下のようなケースでは、分散していても損失が大きくなってしまうことがあります。
- 似た資産に偏っている:米国株×S&P500×NASDAQなど、実はすべて米国株のケース
- 逆相関を考慮していない:株式と債券、株式と金など、リスク分散の意味を果たしていない
- 割合が極端:90%以上が株式のまま、実質集中投資と変わらない
「分散=バラバラに買うこと」ではなく、値動きの相関性やバランスも重要だという点に注意が必要です。
■ リバランスの基本|年に1度の“投資健康診断”
投資は一度買ったら終わりではありません。年に1回以上、資産の配分を見直す=リバランスが必要です。
例:
- 株式が好調で全体の70%を占めるようになった
- 当初の目標は60%だった
- → 株式を一部売却し、債券や金に振り分けて調整
このようにして、リスクとリターンを常に整えることが、長期運用では欠かせません。
■ 補足:実は「分散×集中」戦略も存在する
完全な分散が必ずしも最適とは限りません。中には「分散×集中」を掛け合わせた戦略も有効です。
- コア資産に全世界株を設定(分散)
- サテライト資産で米国ハイテクや金ETFなどに絞って投資(集中)
このような「コア・サテライト戦略」は、リスクを抑えつつ成長も狙えるため、バランス型として注目されています。
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